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zoom RSS 要するに集金装置?

<<   作成日時 : 2010/03/01 23:08   >>

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先月末、「トーキョーワンダーサイト渋谷」というところ
http://www.tokyo-ws.org/shibuya/index.html
で開催されていた、「Double Vision」展
http://www.tokyo-ws.org/archive/2010/01/double-vision.shtml
というのを見てきました。

「クリエイターレジデンス」、「創造的なコミュニケーションの拠点」と言った、素人目には立派なテーマを掲げて運営されているトーキョーワンダーサイトが、東京藝術大学、武蔵野美術大学、フランスのナント藝術大学と連携で開催したという、素人目には、人並み外れて知性や創造力に富んでいそうな人達の作品展でしたが、現場で作品を見て説明書きを読んで見れば、「なるほどね。分かりました。だから?」という、ありがちな理屈をこねくり回した以上の内容が、見出し難い展覧会でした。少なくとも私の目には。

成果物としての作品が、ジャーナリズムや、商用目的の制作物ではなしえないような、社会や人の内面への鋭い洞察でも示してくれるなら、理屈もおおいに結構なんですが、都会で生活している人間にとっては今更な「気づき」を、難しい理屈で(それも既に健在化した現実を後付のりくつで)飾られても・・・
自分の想像力を披露しなければいけない場面で作品造りのプロセスをだらだら説明していたり。そのプロセスがユニークならまだしも、昔の絵描きが普通にやっていたことだったり。

特に、悪い意味で際立っていたのは、夜の渋谷でヤラセのハプニングを見せるバスツアーを作品にした、東京藝術大学藤幡ゼミ
http://www.fnm.geidai.ac.jp/index.html
による「渋谷リアリティーツアー」。会場に置いてあった説明書には立派な能書きが並んでいましたが、実態は、20年くらい昔テレビで放映されていた「天才・たけしの元気が出るテレビ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E6%89%8D%E3%83%BB%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%97%E3%81%AE%E5%85%83%E6%B0%97%E3%81%8C%E5%87%BA%E3%82%8B%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93!!
http://www.nitteleplus.com/program/variety/genki_tv.html
の真似。それも、元気が出るテレビで、観客を、観客でありながら(テレビの視聴者からみれば)見られる側に仕立てあげてしまった数々のハプニング(半魚人、地底人、大仏魂・・・・いろんな企画があったなあ)の向こうを張った仕掛けに挑むのならまだしも、空き地の真ん中にポツリと置かれた模型の電車とか、その横でギターを抱えて歌うシンガーとか、夜中になぜかホットミルクの屋台を出している変な外人さん(クリストフ・シャルムさんという有名なサウンドアーティストなんですが)とか、警察や町内会の目を気にしながらこそこそやったような情け無い仕掛けばかり。学生に、テレビの真似をさせるのが、なんで創作(それも芸術の)になるんでしょ?

>最低限の関わりを持って、その場所とそこに関わる人(観客や通行人)の関係に変化を与えるような「ジェスチャー」を仮置きする
>虚構の中に持ち込まれた虚構はいったい、いかなる現実感を作り出すことが出来るのか?それとも作り出さないのか?
(会場で配布されていた資料より)
といったテーマは、「天才・たけしの元気が出るテレビ」だけじゃなくて、それより昔の、いわゆる「ドッキリカメラ」の類でもいろいろ実行されていたわけで、それをただ、「芸術」という建前でやり直したからって、何かが生まれる訳じゃない。「最低限の関わり」と言いながら、真夜中の空き地に模型の電車を走らせたり、そこに脈略もなくシンガーが登場したり、最低限どころか思い切りわざとらしい仕掛けを持ち込んでいるので一層、テレビ番組の出来損ないに見えてしまう。今時の学生だから、松本人志や板尾創路の不条理ギャグを真似したつもりかな?

見る側と見られる側の関係が容易に逆転するようなハプニングを街の中で起こす企画なら、確か1960年代末に寺山修二さんがやっているし、
それ以前には、1960年代の「ゼロ次元」でも、ツアー形式で参加者にハプニングを見せたり参加させるパフォーマンスがありました(一昨年の横浜トリエンナーレで記録映画が上映されていました)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%AD%E6%AC%A1%E5%85%83

そういった、先例についての考察を説明した上で、「なので私達は以上の考察に基づきこんな問題意識からあんなことやりました」という発表なら、話は分かるんですが・・・・?

社会なり、自己なりを、人並み外れた敏感さで洞察できる感受性が育っていない人間に、いくら理屈や手法を教えたところで現代芸術になる訳がない。そもそも指導者側にその感受性があるのか?

結局のところ、こういう企画は(それに関わっている”大学”というシステムも含めて)、アーティスト志望の子(の親)に実態のない夢を与えて、お金を巻き上げる集金装置(搾取と言っても良いかも?)に過ぎないのでは?と、疑いの眼差しを向けざるを得ません。

案の定、というか、後日、東京ワンダーサイトについてネットで検索したところ、数年前に赤旗が、この組織に対する疑問を掲載していました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-11-23/2006112303_01_0.html

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