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zoom RSS 7/31加筆:芸術とは(日本の場合)

<<   作成日時 : 2011/07/31 13:53   >>

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最近思うこと。
日本における芸術とは、権威主義に裏打ちされたヒエラルキー(ピラミッド型階層構造)と同義語である。
日本における芸術の振興とは、ヒエラルキーの強化・拡大と同義語である。
芸術か否かの評価は、表現への真摯な姿勢や創造性よりむしろ、権威あるヒエラルキーに従って活動しているか否かによって下される。

大学や美術館といった、社会的ステータスのある場ではもちろんのこと、そんな場には縁遠い巷の人々の間でさえ。

ヒエラルキーの存在自体に価値が認められ、その是非や背後にある権威の是非について問われることは無い。それを問う者は、まず権威に抑圧されているはずの大衆によってパージされる。西欧で新たなヒエラルキーが生まれれば、それを真っ先に取り入れるが、取り入れるのはヒエラルキーのみであり、また、西欧(北米と西ヨーロッパ)社会で認められたものしか取り入れない。

そのため、俳句は芸術であってもラップは芸術ではなく、数十年前の様式に従った音楽が”現代”(contemporary)音楽と呼ばれる一方、DJのサウンドが”現代”音楽とみなされることは決して無い。マイケルジャクソンのパフォーマンスを”芸術”と呼ぶ人は(少なくとも日本では)皆無だが、あと100年もすれば、”芸術”音楽を造っている人々の名前より、マイケルジャクソンの名前の方が、人類の文化史上、はるかに大きな存在として、歴史に刻まれるのではないか?

権威の末席に入る機会など一生与えられない末端の作者までもが、ヒエラルキーのシンボルに祀り上げられた巨匠の名を崇拝し、ご神体を祀るようにその名前や作品を掲げて客を集める。それは、彼らが決して近づくことの出来ない権威者の立場を強固にするだけで、彼らの社会的立場には何ら貢献しないが、彼らはこうした行事を”芸術”と称し、日々続けている。権威から何の恩恵も受けない階層に居る人間までもが、というよりそういう人間ほど、頼まれもしないのにせっせと私財を叩いて、権威を強化してくれる不思議な国日本。

そればかりか権威者(ヒエラルキーの頂点)が実在しなくなっても、末端の人間達が自らすすんで自由を放棄し、ヒエラルキー(の下部構造)を死守することさえ珍しくない。

固定観念を打破していった先人達の実験を、”作品”と称し、それがあたかも完成形であるかのように扱うことで、変遷し続ける過程の一瞬を、新たな固定観念に祭り上げる。その上で、それを「再演」あるいは「展示」することによって、ヒエラルキーの信奉者達からの金の流れを維持すると同時に、固定観念(=ヒエラルキー)が打ち破られてきた歴史を巧みに隠蔽する。「哲学の死骸が思想である」という格言をどこかで耳にしたことがあるが、日本の場合、作品(の再演、再展示)は大抵、(魂が抜かれた)芸術の死骸の崇拝。

そうかと思えば、膨らんでは消えるシャボン玉のように、次から次へと言葉遊び(あるいは概念いじり)を紡ぎ出すだけの人間(裸の王様に出てくる仕立屋のように)達が、(なぜか多くの場合カタカナ表記で)アーティストと呼ばれひしめき合い、運の良い者は極楽から降りて来た蜘蛛の糸のように、指導者・教職の椅子が与えられる事もある不思議な国日本。

アメリカでは、芸術性とは無縁の世界で構想され、特に裕福でもない一般消費者の日常生活のために最善が尽くされた日本製品の一部が、美術館や博物館に永久保存される一方、日本では、アメリカの美術商取引市場で、裕福なコレクタ相手に、商品を高く売る術を磨き金銭的成功を収めた商人が、芸術家として、大学教員や出版者の間で崇められる。この商人は、商取引市場をアートシーンと言い換えるが、その詭弁を問題にする権威者は、(私の知る限り)日本には一人も居ない。

頼まれもしないのに権威を強化する人間達の数が不足してくると、どこからともなく「芸術の振興を!」という声が湧き上がり、権威を強化しヒエラルキーを拡大するために血税を使えと公言する輩が出てくる。かくして私達は半ば強制的に、税金を通じてヒエラルキーの拡大に協力させられる。

日本では、政界、官界、財界、教育界、学術界・・・・・分野を問わず、支配層達はヒエラルキーを”文化”と呼ぶ。それは創造性の対極にある精神構造であるにもかかわらず、口先では独創性・創造性を叫ぶ滑稽さ。日本の支配層は、自らの手で、文化水準の向上も、経済競争力の芽も、モグラ叩きのように潰して回っている。そして彼らを崇める大衆達。

権威もヒエラルキーも、金の流れを生むことはあっても、芸術を生むことは無い(権威が、乗り越えるべき壁として、創造性を刺激することはあるものの)。
それは芸術に限らず、日本の文化全て、産業の全てにもあてはまる様相。










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