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<<   作成日時 : 2012/09/30 09:32   >>

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日本語の「アート」には、相反する二つの意味があります。一つは art の和訳。もう一つは、いい加減さを正当化して世渡りするための方便。

世間にある「アート」は残念ながら後者が多数派。特にアートの後に「イベント」「ワークショップ」が付くと、美術館の学芸員の企画ですら怪しくなり、更に、いわゆる町おこしが絡むと、artの和訳としてのアートは稀、と言って差し支え無いように見えます。

もちろん主催者達は、それなりに理論武装していますから、表向きは立派な事をおっしゃいますし、学歴も立派な方が少なくありません。海外での活動経験が豊富(であるかのよう)なプロフィールの方もいて、海外の動向を自分がいち早く取り入れているように語る人も多いです。しかしそうした一見立派な方々の下に集まってくる(自称)アーティスト達の、自己に対する真摯さがが微塵も感じられない馴れ合いを見ると、主催者がどの程度自分の言葉に責任を持つ気があるのか?疑問を抱かざるを得ません。

どういうわけか、その種の主催者(仕掛け人)は、団塊の世代からスティーブジョブズ世代、昭和で言うと、20年前後から30年生まれに集中している印象があり、どういうことなのかと思っていたら、偶然にも、ちょうどその世代のまん中に当たる、あるギャラリーの主催が、
「俺達の世代(美大などで芸術を専攻した人たち)が、ろくに勉強もしないで身勝手な理論武装に走ってしまった。先輩たちの、芸術への貢献を知ろうともせず、ただ年功序列は駄目だと、全面否定してしまった。その後は、何でもありになってしまい、村上隆のような、(悪い意味での)庶民的上昇志向しか持ち合わせていない人間が祭り上げられるようになってしまった。」
と語るのを聞く機会がありました。

私が、話を振った訳でもないのに、昔を知っている人が、私の抱いていた印象にぴったり当てはまる現状認識を語ってくれた。ということは、今時の「アート」に対する私の疑問も、あながち的外れでは無いのでしょう。

自らギャラリーを主催するその人は、普通の会社員のような成功願望や競争心以外見出し難い、村上隆の言動に極めて批判的ですが、巷に溢れる(自称)アーティスト達は、彼の持つ商売熱心さ、さえなく、自分のいい加減さをごまかす口実として「アート」というお題目を唱えているに過ぎない、という自覚すらない。それは、先人から真摯に学ぶ誠意もなく、商いとしての継続を図る熱意もない自分の、「何者がでありたい」という野心を満たすために、普通の会社員レベルの熱意さえ持てない言い訳に(無自覚に)アーティストを自称す輩を利用する、高齢者予備軍が日本のあちこちに居るから。

街中に、やたらと「作品」「アート」と称するモノを置いたりする(期間限定ならまだしも)、90年代から顕在化した「アート」の怪しさに対する違和感の理由が、最近少しずつ分かってきたような気がします。

20世紀に入って以来、芸術の世界では、それまでの固定観念を覆す様々な思想が相次いで市民権を得たので、弁の立つ人であればどんなモノや行為でも、表向きの理屈の上では芸術に仕立て上げる事が出来ます。
しかし、作家本人が生き続ける上での切実さ、さえ欠いた概念いじりに、私達が関心を向ける必要性が、いったいどこにあるのでしょう?

右肩上がりの経済はとうの昔に終わりを告げ、生活の厳しさは年を追って2極化する社会で、人々に物質的のみならず精神面でも、様々な支援を試みる非営利活動が育っている中、アーティストを自称する人間だけを、自信の活動の必然性を問う責任から免除し特権扱いする(甘やかしている)だけの、(自称)アートディレクションや(自称)アートマネジメント。

最近、芸術活動への公的支援が、支援先の活動の収益性で評価され、芸術と商業活動の違いが分からなくなる場面が相次いで顕在化しているように見えますが、このような、(本来商業活動自体とは異質な)芸術という概念そのものの喪失は、「アート」と称する、自己満足のお祭り騒ぎの氾濫と、無関係なのでしょうか?

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