さとうひろし 一有権者のブログ 

アクセスカウンタ

zoom RSS 10/29追記: 文部科学省官僚の質の劣化

<<   作成日時 : 2014/10/29 11:09   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

下記のブログに、文部科学省による検定を経た道徳教科書の紙面が紹介されていますが、日本国憲法はもとより、近代国家の基本理念からも逸脱した価値感を、学童に身につけさせようとする記述が見受けられ、現在の文部官僚の知性が、いささかお粗末なレベルであるように見えます。
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-2641.html

上記ブログによると、ある中学生向け道徳教科書には、
「日本人としての自覚をもって、この国を愛し、その一層の発展に務める態度を養っていきたい」
と記載されていますが、

近代国家制度の下での日本人とは、国籍上の分類に過ぎず、 それ以外に、国として語ることが可能な意味合いはそもそも存在しません。国籍上の分類以外で使われる「日本人」という言葉は、政治的、あるいは経済的利権の必要性から、特定の歴史観を絶対視する思想から生まれる価値基準に対する呼び名であり、民主主義国家においては、政府や自治体が、住民に共有や同意を要求してはいけない概念です。

徳や(人の)道とは本来、国籍や民族という色眼鏡で人を見ない理性が前提ですが、上記の道徳の教科書はこうした理性とは対極にある、国籍や民族へのこだわりを、学童に要求しています。これでは国際社会に貢献する人材を育成するどころか、下記のような民族差別を助長するだけです。
http://lite-ra.com/2014/10/post-578.html

また、国というのは、生き物でも人間の生産物でもなく、人為的なシステム(規則の集合体)に過ぎず、そもそも愛の対象にはなり得ません(フェティシズムの対象にはなり得ますが)。更に、民主主義社会において、国とは、健全な組織運営がなされているかを、住民がその責任として監視しなければいけない対象です。
住民が努めなければいけないのは、人々の暮らしの(コンセンサスが得られた価値基準に沿った)発展であって、その手段として絶えず改編され続けなければならない「国」というシステムではありません。

上記の中学生向け道徳教科書では、こうした特定の価値基準の強要に続き、
「現在に生きる私たちは、日本の伝統と文化のすばらしさを知り、その良さを受け継いだ上で新たな文化を創造し」
と記述されていますが、
何を伝統とみなすか、伝統とみなされた文化をどう評価するか、受け継ぐべきかどうかは、
少なくとも民主主義社会においては、全て、個人が考えるべきことであって、行政の介入は許されないことです。

歌舞伎や能の変遷を少しでも調べて見れば分かることですが、伝統は、政治や興行上の都合で、改編・固定化された文化であり、創造とは、こうした改編・固定化の経緯を学ぶところから始まります。それなしの「受け継ぎ」とは、単に先人達の猿真似でしかありません。

更にこの教科書には、
「ふるさとを愛する気持ちを広げていくと、私たちが暮らすこの国を愛し、その発展を願う気持ちにつながっていく」
と記述されていますが、国とは上述の通り、人為的なシステムに過ぎず、その発展はシステム自体の維持・拡張であるばかりか、しばしば、ふるさとの生活を、生活者のコンセンサスも無いまま強引に変化させます。

この記述から、文部科学省が学童に対し、郷土愛=国家への愛という、思考停止によってはじめて成り立つ信仰を、要求していることが分かります。

多くの場合、国を愛することは、ふるさとを想う気持ちを尊重したままでは出来ないことです。東京都など、ごく限られた自治体を除き、ふるさとを愛する気持ちと、国家単位で見た発展との間では、しばしば衝突が起こります。 ふるさとより国家を取った結果の典型が、福島第一原発事故後の福島県(浜通り、中通り地方)であることは、既に周知の通りです。


以下のビデオは、無用な諍いを防ぐための、「共感教育」を概説したものですが、上記の道徳教科書は、人を分類すること、道徳観で人を裁くなど、コミュニケーションの障害となり暴力の原因として強く戒められている行為を、逆に煽動する内容であり、倫理的に極めて不適切であることが分かります。
https://www.youtube.com/watch?v=7HX_A-s50DU

現在の文部科学省が、街中でヘイトスピーチを繰り返すような極右達と、大差ないレベルの理性しかない官僚達に支配されている様子が、道徳教科書の文面からも伺えます。


言葉本来の意味の道徳(人の道と人の徳)の授業とは、例えば下記のビデオで解説されているような、建設的なコミュニケーション育成を図る教育であり、下記のような教育こそ、国主導の公教育で行うべきだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=ZUGq2eJLmpg

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
10/29追記: 文部科学省官僚の質の劣化 さとうひろし 一有権者のブログ /BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる