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zoom RSS 追記:政府側科学者達の不審な言動(福島県内での小児甲状腺がん多発)

<<   作成日時 : 2016/03/22 14:43   >>

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3月11日夜、テレビ朝日は「報道ステーション」で、福島第一原発事故後に、福島県内で多発している甲状腺がんについて、まとまった量の取材報道を行いました。
http://www.dailymotion.com/video/x3x9ebr
https://www.youtube.com/watch?v=INYtg9nUkK4
原発事故による放射性物質飛散と、甲状腺がん発症との因果関係については、現時点では科学的結論が出ていませんが、上記の報道で、因果関係を否定する政府側の見解には、少なくとも、以下3点の不審点があることがわかりました。

1.原発事故原因説を否定する理由として、過剰診断を挙げる専門家は多いが、そもそも何が過剰か?についてのコンセンサスが無い。
福島県在住の子供を対象にした検査では、甲状腺がん発症が確認された子供の70%以上に、リンパ節などへの転移が見られ、過剰診断ではないと主張する医師も居る。


2.1巡目の検査と2巡目の検査との差、つまり、1巡目から2巡目の間での甲状腺がんの発症数の増加が、統計学的に見て、自然な増加では説明ができず、統計学的には、何らかの、(従来は無かった)発がんの要因を想定せざるを得ない状況になっている。しかし政府側は、この異常な増加の原因について、未だ説明を行っていない。


3.弘前大学床次眞司教授が、自分の研究が、因果関係を否定するために悪用されたと語っていた中で出た話として。
そもそも今回問題になっている甲状腺がんの多発は、放射性微粒子を吸い込んだことによる内部被曝が疑われているのだから、外部被曝の指標である空間線量で、原発事故と甲状腺がんとの因果関係を類推すること自体が、非科学的。
(筆者補足:事故当時風に流された放射性微粒子は、均一に拡散した訳ではなく濃度分布にも当然ムラがあり、ある場所に居た人が例えば1000ベクレルの放射性微粒子を吸い込んでも、そこから1m 離れた所に居た人は、1ベクレルしか吸い込まなかった、という場面も、物理的には充分あり得る。しかし政府側の科学者達は、放射性物質の濃度分布を反映しない、空間線量という指標を前面に出すことで、飛散した放射性物質の濃度分布の問題に、触れないようにしている)


この問題については既に、岡山大学の津田敏秀教授が、詳細な疫学調査から、甲状腺がんの多発が、スクリーニング効果や過剰診断では説明できないことを、指摘済みです。
http://fukushimavoice2.blogspot.jp/2015/10/blog-post.html

更に津田氏は、同氏の発表に対する批判についても、反論を公表していますが、
http://fukushimavoice2.blogspot.jp/2015/10/blog-post_19.html
http://fukushimavoice2.blogspot.jp/2015/10/blog-post_30.html
日本の政府やマスメディア、原発事故原因説を否定する専門家達が、この反論に再反論した記事を、私は見たことがありません。


このように、福島県における小児甲状腺がん多発が、検査手法以外の要因で起きていることは、もはや科学的に、も否定するのが困難な状況であり、甲状腺んがん多発の原因のとして、福島第一原子力発電所事故による、放射性物質飛散(具体的には、放射性ヨウ素を含む微粒子吸引による内部被曝)も、疑わざるを得ない状況になっています。

その状況下にもかかわらず、福島県の県民健康調査検討委員会の星北斗座長が、甲状腺がんと放射線との因果関係について、(内部被曝の問題であるにもかかわらず外部被曝の指標である空間線量を根拠にするという非科学的な論法で)「放射線の影響とは考えにくい」との見解を記者発表したことは、公衆衛生における予防安全原則(原発事故が原因であることを想定した対策も実施する)を否定したもので、社会倫理の観点からも、問題ではないかと思います。
http://thepage.jp/detail/20160307-00000017-wordleaf

同時に彼は、「影響がまったくないというつもりはない」と、予防安全の原則に則った対策を拒否しながら、将来、原発事故と小児甲状腺がん多発との間の因果関係が確認された時に備えての、責任逃れの口実作りも、ぬかりなく行っています。


本稿執筆(3/12)時点では、ネット上で昨夜の報道を扱った記事は、少数に留まっているようですが、
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-10467.html
今後、大きな反響を呼ぶ可能性も、あるのではないかと思います。


3/13追記:
下記の記事には、福島第一原発事故による初期被曝の、生々しい実情が紹介されています。
http://onodekita.sblo.jp/article/169712987.html

以下、上記記事に掲載されている初期被曝の模様を引用すると、

>福島県は大体1㎠当たりγ線とβ線で40ベクレルぐらいを事故前の除染基準にしていました。これよりも高ければ除染をする、これよりも低ければ除染をしないということです。これは検出器によって違うのですが、このタイプの検出器を使うと大体1万cpmぐらいのカウントが出てきます。ところが、1万cpmを超える人たちが住民の方に多く出てきてしまったのです。

>及川副院長の話から驚愕の事実を知る。
3月12日の一度目の水素爆発の際、2q離れた双葉町まで破片や小石が飛んできたという。
そしてその爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量を調べたところ、十数人の人が10万cpmを超えガイガーカウンターが振り切れていたという。
それは人から人へ二次被曝するほどの高い数値だ。
しかし、そこまで深刻な状況だったとは政府から発表されていない。
病院に立ち寄ることなく、被ばくしたことも知らずに、家に帰って子供を抱きしめた人もいたかもしれない。

>震災直後、関東某所の避難所に、福島第一原発の作業員が妻と娘をつれて訪れた。彼は協力企業の人間からサーベイメーター(携帯用の放射線測定器)を奪うと、愛娘を調べ始める。すぐに針が振り切れ、ピーピーという大きな音。なだめる協力企業の人間から、「俺は毎日つかってっからわかんだ! やべえだろ、これ!」と怒鳴って取り乱す作業員。震災からまだ1週間ほどだったので、モニターを見て思わず息を呑んだ。

このように、福島第一原発事故では、多くの人が、飛散した放射性微粒子を浴びて大量被曝をしていたのですから、多くの子供達が、体内に、放射性ヨウ素を含む微粒子を取り込んでしまい、その放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積された可能性は充分に考えられます。

事故後日数が経ってから測定した空間線量は、事故直後に飛散した、放射性微粒子による初期被曝量を、推し量る目安にはなりません。

3/16追記:

実際、長崎大の山下俊一副学長や福島県立医大の鈴木眞一教授ら、福島県の甲状腺検査を行政側で主導してきた専門家達が、原発事故説の根拠として日本国内に広めていた「チェルノブイリの知見」は誤りで、実際には、チェルノブイリ原発事故による小児甲状腺がんの発症と、福島第一原発事故後に、福島県での小児甲状腺がんの多発は、疫学的に符号していたことが指摘されています。
http://mainichi.jp/sunday/articles/20160311/org/00m/040/014000d
(この記事の内容は非常に重要なので、記事の要点を、本ブログ記事の末尾で引用しておきます)

また本稿冒頭で紹介した、報道ステーションでのインタビューやナレーションを、文字起こしした記事(大変な力作)が、インターネット上にアップロードされたので、番組の詳細を再確認したところ、
番組に登場した専門家達は、上述の初期被曝(ベントや爆発で飛散した、放射性微粒子を大量に浴び、線量計が振り切れるほどの大量被曝をした住民が大勢居たこと)には全く触れず、事故からしばらく日数が経った後からの空間線量や、流通している食品を通じた内部被曝を根拠に、小児甲状腺がん多発と、原発事故由来の被曝との関係について、否定的な見解を述べていることが確認できました。

甲状腺がん多発という疫学データが実在し、チェルノブイリ原発事故での甲状腺がん発症とも矛盾がなく、事故当初放射線微粒子を大量に浴びた住民が多数居たにもかかわらず、原発事故と甲状腺がんとの関係を否定し続ける行政側科学者の言動は、科学的な論考とは言い難いでしょう。

3/22追記:
下記のビデオは、津田敏秀教授自身が、自ら行った疫学調査の内容と、それに対する批判への反証を解説したものです。
https://youtu.be/z7nl8PKHl0U
https://youtu.be/GWcgi8BtNw4
上記ビデオの後半部分で、相馬中央病院の越智小枝内科医が、津田教授が論拠として用いた超音波検診の信頼性を否定しようとしますが、その指摘内容が誤りで、言いがかりに過ぎないことを、津田教授はその場で説明しています。

4/6追記:
小児甲状腺がんはの発症は、外部被曝量とも強い相関があるという指摘も、出ています。
http://natureflow1.blog.fc2.com/blog-entry-461.html


補足:
毎日新聞2016年3月15日の記事「忘れない3.11「ロシア政府報告書」驚愕の全貌 フクシマ小児甲状腺がんはチェルノブイリ被曝と符合する!」
より、重要部分の引用

>この日の会議でも、星座長は「完全に否定はできないが」としつつ、因果関係を否定する従来の見解を踏襲。中間取りまとめ最終案では、「被曝線量がチェルノブイリ事故と比べてはるかに少ないこと、被曝からがん発見までの期間がおおむね1年から4年と短いこと、事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないこと」から、放射線の影響は「考えにくい」とした。そもそも、事故後3年間の調査は「先行検査」と名付けられており、その間に見つかった患者は被曝と因果関係がない、という前提だ。

 こうしたチェルノブイリの「知見」を提供してきたのは、長崎大の山下俊一副学長や福島県立医大の鈴木眞一教授ら、福島県の甲状腺検査を主導してきた専門家たちだ。例えば、山下氏はロシアの研究者の見解を和訳する形で、「放射線誘発小児甲状腺癌(がん)の潜伏期は5年以上である」「放射性ヨウ素による甲状腺被ばく線量が150〜200ミリグレイ(注1)以下では有意な増加は検出できなかった」(首相官邸災害対策ホームページから)。また2012年1月の記者会見では、「今回の検診(=先行検査)は事故の影響は全くない、ほとんど考えられないという基礎ベースライン検診になります」と述べている。

 鈴木氏も「チェルノブイリで発症したとされる100ミリシーベルトを超える内部被曝線量も考えられない」「放射線の影響による甲状腺がんの発症は最も早いとされるチェルノブイリですら事故後4、5年後」などと学会誌に記載している。

 しかし、これまで流布されてきたチェルノブイリの「知見」に疑義を投げかけるリポートが発表され、波紋を広げている。


>事故後25年にあたる2011年、各国政府はそれぞれ事故被害などをまとめた報告書を作成した。このうちロシア政府報告書の全訳は公開されておらず、ロシア語に堪能な尾松氏が原文を読んだところ、福島原発事故後に日本で流布されているチェルノブイリの「知見」と異なる記載の数々に気づいたという。

 尾松氏によると、ロシア政府報告書は全160ページ。ロシア国内の政府系研究所が作成に関わり、非常事態省がとりまとめたもので、他の2カ国に比べて健康被害の認定に消極的な内容という。それでも小児甲状腺がんの多発は事故の健康被害と認定している。

 まずは患者の増加が明らかになった時期だ。被曝でがんが発生し、検査で見つかるほど大きくなる時間はどのぐらいなのか、という点で重要な判断材料になる。報告書はこう記載している。

「チェルノブイリ原発事故以前、甲状腺がんの検出件数は平均で1年あたり102件で、最少年間件数は1984年の78件。それが87年には著しく増加し、169件に達した」

 発症した年齢層に関する記載にも相違がある。チェルノブイリで事故当時5歳以下の層に患者が増加したのは確かだが、それが明らかになったのは事故から10年以上経(た)ってからで、事故直後にまず目立って増え始めたのは、むしろ事故当時15〜19歳の層や、20歳以上の層であることを報告書は記載している。これはウクライナ政府報告書の記載もほぼ同様なのだという。

 さらには、がんを引き起こす被曝線量。ロシア政府報告書には、子どもの甲状腺被曝推計値を被災3州でマップ化している。これによると、原発から500キロ以上も遠く離れ、10〜20ミリグレイないしは20〜50ミリグレイ程度の推計値にとどまる地域でも甲状腺がん患者が増えている。

 検討委員会終了後の記者会見で、私は尾松氏のリポートについて尋ねた。しかし星座長の回答は「読んでない」とにべもなかった。

 またロシア政府報告書との相違について尋ねる質問状を山下氏と鈴木氏に送ったが、いずれも大学の広報を通じて「多忙のため依頼に答えられない」と返答があった。



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4/16追記:政府が拡散するでたらめ
数年前から、(日本政府が隠蔽を続ける)福島原発事故現場周辺での、小児甲状腺がん多発について、疫学調査の裏付けをもって告発し続けている、岡山大学の津田敏秀教授に取材したインタビュー記事が、インターネット上で公開されています。 http://lite-ra.com/2017/03/post-2985_5.html ...続きを見る
さとうひろし 一有権者のブログ 
2017/04/16 16:02

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内 容 ニックネーム/日時
トラックバックいただきました。私も報道ステーションの文字起こししています。
http://natureflow1.blog.fc2.com/blog-entry-452.html
natureflow
2017/04/10 15:36
コメントありがとうございます!
さとうひろし
2017/04/10 18:06

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追記:政府側科学者達の不審な言動(福島県内での小児甲状腺がん多発) さとうひろし 一有権者のブログ /BIGLOBEウェブリブログ
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