9/17加筆:”世論調査”という名の、でっちあげと同調圧力

新聞社やテレビ局は、国政について何か大きなニュースがあると、しばしば、電話を使った、”世論調査”を行いますが、この調査法は原理的に、統計学的信頼性が期待できません。

 マスメディァが行う世論調査を殆ど全ては、RDD方式という、無作為に抽出した電話番号(最近は携帯電話の電話番号も含んでいる)に電話をかけて調査する方法が採られています。
 現在の日本では、電話の無い世帯を探すのが大変なほど、電話が普及しているので、一見すると、この方法でも、ランダムなサンプル抽出が出来そうですが、この方式を回答者の側から見ると、RDD方式での調査の対象となるのは、主に平日日中、いきなり掛かって来る、赤の他人(それも、近年は合成音声が多い)から掛かって来る長電話に付き合っていられるほど、暇な人に限られ、大半の勤労者や学校に通っている学生は、対象から外れてしまう危険性が、高い調査法です。更に携帯電話宛の場合、連絡先に登録していない相手からの電話であることが、ディスプレイの表示で分かってしまうので、仮に暇でも、電話に出ない人も多数居ると考えらます(私自身、アドレスブックに登録されていない相手からの着信は無視します)。固定電話宛の場合、家に人が居なければ、誰も受話器を取れません。

 このように、調査対象者の側からRDD方式を見ると、RDD方式が、日本全体からランダムに回答者を抽出するという、世論調査の前提条件を満たすとは、到底考えられません。
*参考記事:
http://uupaa.hatenablog.com/entry/2013/12/12/182540
https://www.mag2.com/p/news/255224/

 それにもかかわらず報道各社は、公共放送であるはずのNHKでさえ、調査の前提が成立し難く統計学的信頼性を欠く”世論調査”の結果を、日本の世論だと断定的に、全国ネットのテレビニュースや全国紙の紙面で、大きく報道します。このような報道は、あからさまな情報操作であり、原理的に信頼性を欠く手法を公然と採用している点からして、世論のねつ造と言っても、差し支えないかも知れません。

その上マスメディアの世論調査では、政策問題への賛否を問う質問で、その政策についての説明を一切せずに賛否を問う場合が大半です。これは回答者に判断材料を与えず賛否を問うているわけで、単にその政策問題に関ついて、マスメディアが報じる主張(近年はその政権与党の主張を無批判に報じるケースが珍しくない)が、どの程度世間に浸透しているかを、調べているに過ぎません。権力に迎合する報道を繰り返すメディアが、内閣支持率を問えば、いつも高い数字が出るのは、あたりまえのことです。

また他の文化圏と比べ、同調圧力の強さがしばしば指摘される日本社会では、マスメディァによって、(情報の信頼性が低いにも拘らず)事実であるかのように報じられる世論調査が、日本の大衆の言動を、マスメディァが報じた世論調査結果に合うよう、誘導している危険性も、考える必要があるでしょう。

 実際、マスメディァ各社が、内閣支持率や、与党の政策の支持率を調査した(と称する)世論調査が出る度に、それはおかしいと、ツイッターなどのSNS上で異を唱える著名人・一般人の中にも、世論調査の結果を前提として、日本の大衆について、あーだこーだと評論している人達が、珍しくありません。普段、事あるごとに、与党の政策や閣僚の言動を批判している人達でさえ、マスメディァが発表する世論調査の数字には疑いを持たない。こうした、政治にモノ言う人達の間にさえしばしば見られる、リテラシーの弱さは、マスメディァに、実際の世論の支配権を与えかねないという点で、非常に危険だと思います。
 
 実際私はしばしば、世論調査の数字を前提にした、有名人のツイートに対して、世論調査自体の信ぴょう性が乏しい事を伝えるリプライを返すのですが、それに対する反応は皆無で、たまに、投稿主以外の人が、私のリプライをリツイートする位です。

 マスメディァが事ある毎に、世論調査と称して、与党の政策や内閣への高い支持率を、統計学的信頼性もなく報道している現在、マスメディァの行う世論調査のでたらめさは、もっと厳しく批判されなければならないと、思います。 

補足:
また以前にも、ブログに書いたことですが、世論調査などの意識調査は、仮に、サンプル抽出がランダムに行われたとしても、質問の文言や、質問の順番をアレンジすることで、回答に偏りを持たせることができるので、注意が必要です。郵送調査で行われる世論調査や、対面方式で行われる世論調査では、サンプル抽出の後の段階での操作が無いかどうか? 確認する必要があり、調査の手順や質問の具体的な文言を公開していない意識調査は、鵜呑みにしてはいけません。
https://hiroshi-s.at.webry.info/201704/article_1.html







 

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