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zoom RSS 「日本海軍400時間の証言」を見て その3

<<   作成日時 : 2009/08/14 02:59   >>

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NHKスペシャル「日本海軍 400時間の証言」第三回 戦犯裁判 第二の戦争
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090811.html

今回は、軍令部が如何にして旧海軍の戦争犯罪を隠蔽したかが、戦後第2復員省に所属し、東京裁判で旧海軍側の裁判対策を担当した、豊田隈雄(当時大佐)さんが遺した証言と膨大な資料(まだほとんどが手付かずのままになっているそうです)を軸にして明かされて行きました。

なぜ、東京裁判では、陸軍の東條英機が死刑になった一方、海軍のトップ(海軍大臣、のちに軍令部総長兼務)だった嶋田繁太郎は終身刑(結局講和条約締結後に保釈)だったのか?番組では、軍令部からの口頭指示により、艦隊向け命令書が作られた虐殺(撃沈した民間商船の乗組員も含めて敵方の人間は殲滅せよとの命令)を、旧海軍が組織ぐるみで隠蔽した様子が、「反省会」での証言から明らかにされます。

敗戦と同時に、海軍省は(表向き)解散となり、代わりに第2復員省が組織されましたが、表向き海外の将兵の復員が業務とされた第2復員省には旧軍令部のメンバーが数多く在籍し、裏では東京裁判に向けた証拠隠滅(口裏合わせ)を指導していたことが、「反省会」の証言や防衛省に残る資料から明かされます。東京裁判で検察側が嶋田繁太郎有罪の根拠の一つにした、日本軍潜水艦乗組員による民間人殺害も、本物の命令書を「偽造」だと、関係者が(第2復員省の指示により)口裏を合わせたことで、嶋田繁太郎の死刑が免れた様子が、「反省会」の証言から明るみに出ます。

その一方で、戦争犯罪の責任を全て、現地の指揮官、あるいはそれ以下の立場の将校の責任となるよう、第2復員省が工作した疑いがあることも番組では紹介されていました。BC級戦犯(スラバヤにおける捕虜虐殺の罪で)死刑となった篠原多摩夫さんは、最後まで潔白(独断ではなく連合艦隊の命令で捕虜を処刑した)を訴えながらも、死刑を執行されてしまいましたが、問題となった捕虜処刑の現場には、海軍の法務官が立ち会っていた(艦隊司令部の決定による処刑だった)こと、その法務官が、戦後行方不明扱いになっていたこと。その裏に第2復員部が絡んでいると、篠原さんの弁護人が語っていたことが、上官の命令で捕虜処刑を実行した元海軍兵士の証言から、明らかになります。

更に「反省会」では、海軍によるこうした殺戮が、日中戦争当時から行われていたことが明かされ、昭和13年、海軍が中国の三灶(さんそう)島に航空基地を作る際、住民を虐殺して滑走路を作ったことが明かされます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%9B%9B%E8%88%AA%E7%A9%BA%E9%9A%8A
証言をした大井篤元大佐は、
>昭和13年三灶島事件というのがあって。わたしはその後で行ったんです
>けど臭くて死臭が、あの三灶島に海軍の飛行場をつくったんです。
>飛行場をつくるのに住民がいるもんだから全部殺しちゃったんですよ何百人
>か殺した。要するに支那事変(日中戦争)のころから人間なんてどんどん。
>作戦が第一なんだ 勝てばいいんだ そう言う空気でしたよあのころの
>空気は。こっちは負けてるんだから。いや勝ってる時にもやってるんだ
>勝ってる時やってるんだからね。
と、生々しい証言をしていました。その後現地で取材したNHKは、実際に日本軍による住民の連行と虐殺を目撃した、当時の住民の証言を得るのに成功しますが、海軍の公式記録では、住民の大半は逃げたことになっています(住民の証言では、逃亡は許されず、海軍が持つ住民名簿と人数が異なる家族は皆殺しにされた)

そのあと話題は天皇の戦争責任から(「反省会」では天皇の責任を問う声無し)、(天皇を生かすことで占領を円滑に進めようとした)マッカーサーと第2復員省との関係に進みます。

第2復員省で東京裁判を担当してた豊田さんが、当時連合軍と頻繁に会っていた米内元海軍大臣から聞いた、フェラーズ准将(マッカーサーの腹心)の話として、

・天皇が無罪であることを、日本側から立証して欲しい
・東條に全責任を負担せしめるように

が紹介され、東京裁判については、まだ手付かずのまま残っている膨大な資料があることを示唆して番組は終わっていました。

>陸軍は暴力犯、海軍は知能犯。いずれも陸海軍あるを知って国あるを忘れて
>いた。敗戦の責任は五分五分である。
とは、東京裁判対策を担当した豊田さんが、「反省会」で述べた言葉です。

当時軍の中枢に居た人達自身が、戦争が誤りであったと、はっきり述べていた現実を、今、戦争を美化している国会議員達や元航空幕僚長は、どう受け止めているのでしょう?


よろしければ、下記もご参照ください。

「日本海軍 400時間の証言」第一回のレビューはこちら
http://hiroshi-s.at.webry.info/200908/article_5.html

第二回のレビューはこちら
http://hiroshi-s.at.webry.info/200908/article_6.html

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