有権者の役目として

昨年は、欧州はおろか、中国と比べても、大きく立ち遅れてしまった、日本の脱炭素、脱原子力政策の実態が、NHKの特集番組にも、取り上げられるようになりましたが、
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20171217
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4072/index.html
近年はインターネットを通じた情報公開や、情報公開を手段としたアピールが普及したため、特別な専門教育を受けていなくても、エネルギー問題の技術的話題や政策的話題を、簡単に入手して、勉強できるようになりました。

今年に入ってから資源エネルギー庁は、インターネット上に”エネルギー政策に関する「意見箱」”を設置し、国民からの意見募集を開始しました。集まった意見が、どの程度政策に反映されるかは不明ですが、国民からの意見が数多く集まれば、官僚に対する圧力にはなるでしょう。私も、意見を投稿しました(このブログ記事の末尾参照)

一方、日本国内では未だ、この、世界的に広まった脱炭素・脱原発の動きを、日本に入れまいとする政治家達が、数多く居ます。昨年NHKで、日本の行政の立ち遅れが相次いで放映されていた頃、埼玉県議会では、原子力発電所再稼働の推進を求める意見書が可決されました。
http://www.pref.saitama.lg.jp/e1601/gikai-gaiyou/h2912-5.html#a5
この意見書は、日本の原子力発電所の規制が世界で最も厳しいとするなど、明らかな嘘が含まれていたので、埼玉県みんである私は、埼玉県議会広報と議会議長宛に、抗議文を送付しました(このブログ記事の末尾参照)

昨年はエネルギー問題以外にも、自民党政権(第2次安倍内閣)によって、日本の経済成長率も、所得も、下がり続けていることが相次いで報道されるなど、国民が政治の監視を怠ると、政治はどんどん、国民の暮らしも産業の未来も、危険に陥れることが、一層はっきりした年でした。

面倒なことではありますが、私達ひとりひとりが、何かひとつでも、政策に関心を持ち、勉強して、行政に意見するのが、大事だと思います。


資源エネルギー庁に送付した意見:

1.今後のエネルギー供給は、長期的な環境負荷が小さい太陽光・風力などの、再生可能エネルギー中心(最終的には、送電網を通じて供給される電力の全てをまかなうことを目標)とし、化石由来燃料は、可能な限り依存度を減らす(最終的には、送電網を通じた電力供給には用いないことを目標とする)よう、諸政策を策定する。

2.原子力発電については、未だ安全性が確立されておらず、経済性でも既に大規模自然エネルギー発電に劣ることが明らかになっているため、核廃棄物の増加を抑えるためにも、10年後を上限として可能な限り早期の全廃を政策目標とする。初稼働後40年を超える原子力発電設備は安全性確保のため例外なく廃炉とし、新規の商用原子炉の建設、及び稼働は、一切行わない。また、稼働可能な商用原子炉においても、格納容器損傷・炉心溶解などの過酷事故発生時に、少なくとも半径30キロメートル以内に居住する住民全員が、被曝せず安全に避難する計画が確立されていない原子炉の稼働は認めない。

3.送電網は、日本全国の規模での送電により、受給の偏りを平準化するよう、送電・発電完全分離を骨子とした政策立案および法体系の再構築を行う。高圧直流送電など、需要地域の交流電源周波数から独立した、長距離送電網の整備を進めると共に、人口密度の低い地域においては、小規模発電によるエネルギー地産地消を進めるべく、関連法体系の整備や技術開発の促進政策を進める。

4.工場建設、交通事業などの許認可においても、エネルギー使用量に制限を設け、制限を超えるエネルギーは、事業者自身で賄う政策を推進する。

5.送電網に接続しない発電、および、暖房など熱エネルギー利用のためのエネルギー供給においても、石油、天然ガスなどの化石由来燃料の依存度を減らし、最終的には、バイオマスなど再生可能エネルギーのみによって国内の全ての熱供給がまかなえるよう、エネルギー転換政策を推進する。

6.国土面積の割に平地が少なく人口の多い日本では、欧米や中国と比べ、大規模な自然エネルギー発電施設の建設・および維持管理が容易ではないため、発電設備の高効率化による小型化、および、多数の小規模発電設備を電力網で接続するスマートグリッドの大規模化、ローコスト化、を、電力網再構築の柱として、必要な法制度の改定および技術開発支援を行う。




埼玉県議会に送付した抗議文:

埼玉県議会は、12月22日付けで、「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を求める意見書」を採択しましたが、この内容は下記の点において、科学を無視した政治的オカルトに過ぎず、ただちに撤回されなければなりません。


理由:

1.同意見書では、原子力発電について
>優れた安定供給性と効率性を有し
としているが、その安定性は、工事・検査の手抜きがなければ実現できない、きわめて危険なもので、実際、手抜きが露呈した原子力発電所では、再稼働までに長期の補修を迫られていることは、これまで再三、マスメディアによって報じられている通り。
また効率性についても、原子力発電の経済性は、最新の太陽光発電や風力発電に大きく劣り、せいぜい従来の火力発電並みであつことが、最近NHKのクローズアップ現代およびNHKスペシャルでも報じられた通り。その上現在算定されている原発の発電コストは、将来の廃炉費用や使用済み核燃料の処理費用を度外視したものであり、今後原子力発電のコストは、更に上昇することが確実視されている。
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20171217
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4072/index.html

2.同意見書では、日本における原子力発電の規制について
>世界で最も厳しい水準の規制基準
としているが、日本の基準は、欧州などに比べ、極めてずさんであることが既に広く知られており、過酷事故時、安全に格納容器内の圧力を下げるためのフィルターベント設置が義務化されていない、過酷事故時の放射性物質飛散を防ぐための格納容器の二重化も実施されず、炉心溶解に備えたコアキャッチャーも設置されていないなど、日本の原子力発電所の、構造についての具体的問題点も、再三報じられている。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3843.html
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-3302.html

 以上のように、埼玉県議会が採択した、「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を求める意見書」は、すでにマスメディアによっても報じられ、広く知られている、日本の原子力発電所の非経済性、危険性を無視した、無責任極まりないオカルトであり、ただちに撤回されなければなりません。

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